おもしろコラム 3月号
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自動車メーカーが軒並み赤字に陥っている。こんな時は、積極的に車を買い換えることが景気を浮上させることにつながることは理解していても、自分自身の財布の中身をのぞくとなかなか決断できない。いまある車をもう少し継続して乗ってみようかというのが大方のカーユーザーの傾向だ。さらに、より安い費用で修理やドレスアップできないかというのも共通のニーズだ。欧米では、家や車はリフォームすることでその価値が高まるが日本では、車に修理暦があると逆に中古車としての価値が下がるというへんな傾向がある。日本の車の性能は、世界一優秀だ。このため、日本では廃車になった車でも、ロシヤ、アジア、アフリカなど世界中で元気に走り回っている。車は、修理やドレスアップすれば、もっと長く使えるのだ。メンテ費用を安くするには①部品交換でなく修理を優先させる②中古部品を優先的に使う③リビルト(再生)部品を優先的に使う④社外部品を使う・・・・など、部品の選択肢を広げてみるといい。また、塗装を伴う修理の場合、①計量調色でOK②1メートル離れていて見えないゴミの付着はOK③簡易マスキングでOKなど、仕上げレベルを下げたり、ギャランティ不要とすることで費用はぐっと軽減される。なお、中古部品は、必ず見つかるわけではない(ヒット率30%程度)が、色までピッタリと合致すればさらに費用が軽減される。日本では、意匠登録された部品の社外部品は輸入販売が出来ないが、ジェネリック薬品があるように、生産から一定年度を過ぎた部品(特に外装部品)についてはOKというように法を変える必要がある。そうすることで、カーユーザーはより安いメンテ費用を享受できるのだ。(文:ジャーナリスト 井上勝彦/絵:吉田たつちか)2008-03車を安く直す秘訣 

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