おもしろコラム 3月号
40/88
まだまだ寒い日が続きます。体がゾクゾク...風邪かな?と思ったら、温かいお茶で体を温めてみてはいかがでしょう? 実は、お隣の韓国は日本ほど喫茶の習慣がありません。食事の席には、水または白湯が一般的で、ウーロン茶も飲みません。逆にウーロン茶が用意されている店は日本人御用達と言っていいくらいでしょう。そして、ちょっと一息、コーヒーを飲むのも若い世代のみなのです。 さて、韓国での喫茶文化の始まりは、日本と同様に仏教文化の影響を受けたからで、当初は僧や貴族のような限られた人々が緑茶を嗜んでいたようです。しかし、その緑茶に重税がかけられたため、一般庶民にまで緑茶というものは普及しませんでした。そこで、代用品としてカリンやトウモロコシなどの身近な果物や漢方素材を使った茶が広がったのです。今で言うハーブティといったところでしょうか?このような背景からか、韓国で茶を飲むということは、食欲促進、疲労回復など健康維持に繋がるよう。医食同源の思想とも関係するのでしょう。 そこで、体を温める茶として上げられるのが、サンガチャと呼ばれる生姜茶です。殺菌効果もあり、冷え性にもよいとされています。 作り方はいたって簡単。生姜をスライスしたものを数枚煮れば出来上がり。本来は干したナツメの実も加えるのですが、なくても大丈夫。じっくり弱火でコトコト煎じてください。生姜の香りが充満して、それだけでも体が温まる感じがするでしょう。飲むときに、はちみつをお好みの量加えます。砂糖でもかまいません。体の芯から温まります。ぜひお試しください(韓国食文化研究家 カン美加/絵:吉田たつちか)2005-03風邪に効くお茶
元のページ
../index.html#40