おもしろコラム 3月号
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花粉が飛び散り、黄砂が日本を黄色く染め、あまり有り難くないこれらのニュースも、春への足音には違いありません。が、本格的な春を迎えるためには、まだいくつかの難関を突破しなければなりません。春のお天気は色々と忙しいですよ。 前回お知らせした「南岸低気圧」(日本の南海上を発達しながら東進する低気圧で、関東地方の平野部にも積雪をもたらす厄介者)は、3月になってもやってくることがあります。 また、ほのぼのした印象を与えがちな「春一番」も、実は厄介者の一種。「春一番が吹いたから、明日から春」というような、幸せな意味を持つ現象ではありません。定義としては「立春を過ぎてから初めて吹く強い南寄りの風」です。「南寄りの風」が吹くということは低気圧が通過する前の、暖かく湿った空気が流入する状態を意味し、低気圧が通過するときには雨が降ったり強い風が吹いたり、通過後は風向きが北寄りに変わり、冷たく乾いた空気が流れ込み、いわゆる「寒の戻り」が起こったりします。なので、テレビで春一番のニュースを聞いて、油断して薄着して、風邪をお召しになりませんように!! またこの時期、「菜種梅雨」といって、梅雨のようにシトシトと雨が降り続くこともあります。これも、実際梅雨時期と同じように、日本付近に前線が停滞し、雨をもたらしますが、この前線が北に抜けると、南の暖かい空気に覆われて、日本には春が訪れるのです。 昔から日本では「暑さ寒さも彼岸まで」といわれます。毎年このことわざ通りになるとは限りませんが、温暖化が問題になっている昨今、せめて春のお彼岸くらいまでは寒さを我慢するのも悪くないのではないでしょうか?(最後に。急に暖かくなったときには、山地の雪崩に気を付けましょう!) (気象予報士 チャーリー/絵:吉田たつちか) 2005-03春の天気は忙しい

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