TEBRA通信 2020年1月号
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OFF※最低電圧値は車種や 搭載バッテリーによ り異なります。ご注 意下さい。◦始動時に於ける「電源電圧低下異常時のDTC故障コード」は主に下表のコードが検出されます。(一部のみ抜粋)⬅⬅1トヨタ日産ホンダ三菱マツダスバルスズキダイハツ充放電量信号P1602バッテリー劣化(バッテリー電圧11.85 V 未満)/最低電圧8.08V※以上B20BDバッテリー電流センサ(信号電圧の変化が所定値以下)/最低電圧8V※以上P0562充電装置電圧低い/最低電圧6.5V※以上P0515バッテリー温度センサー系統/最低電圧12.4V※以上P0A8D電源システム系統:低入力/BATT_SOC の値が 75%※以上U1712バッテリーセンサーデータ未着/最低電圧11.0V※以上P1360バッテリー性能低下/最低電圧7.0V※以上P1602始動時電源電圧低下異常/最低電圧7.0V※以上ホールICコア磁束バッテリー+側ターミナル充放電電流◦本書は、主要国産乗用車(旧型と現行両方収録)のアイドリングストップ装着車の配線図 を車種別にまとめました。 アイドリングストップ配線図は「アイドリングストップシステム部位」を始め、アイド  リングストップ制御に関連する「エンジンコントロール制御」、「トランスミッション制御」、   「始動系:スターター」、「充電系:オルタネーター」等も収録しました。 (配線図の収録形態は車種により異なり一部未収録部位も有り) アイドリングストップ搭載車は、「バッテリー」や「スターター」といった部品は完 全専用設計となっています。それは、通常の車と比較して、始動回数が格段に増加す  る点(運転手の発進操作を検知して再始動する)や、エンジン始動時に電力(電圧  供給維持)を一番使う観点から、専用設計にならざるを得ません。又、ECUの制御により、  バッテリーの充電容量が不十分、エアコンの使用中、冷却水温が適温外、車両が一  定の作動条件をクリアしていない状況時はエンジンを停止させない場合があります。 本書では参考資料として各メーカーの「アイドリングストップ禁止(停止)一定条件/3頁~」も収録しました。車両の故 障要因を探求する前に、一定条件に関連する部位及び項目や現車の車両状態を今一度確認することを推奨します。◦収録車種は、各メーカ主要車種48モデル(生産終了車及び現行生産車)を抜粋しました。 同型車種でも搭載/非搭載モデルがあるので、搭載モデルは「車両及びエンジン型式」・「搭載開始年月」を表記しています。 マイナーチェンジで配線図に大幅変更があった場合、変更前後の「年式区分」を表記しました。(小変更の内容は省略) また、配線図が1頁で収まらない場合は、トップページに「その配線図が何ページ占有するか」を表記しています。 (例:スタート&ストップ:1/4~4/4頁 ➡スタート&ストップシステムは4頁占有するという意味)◦アイドリングストップが作動しない主な原因は、次のような原因(一例)が上げられます。 1バッテリーを新品に交換したが、アイドリングストップが行われない  ▶ECUのバッテリー内部抵抗値がリセットされない。(電流積算値初期化作業)   簡単に訳すと、バッテリーは新品になったが車両側ECUが古いバッテリー(交換前)データを記憶してため、アイドリン   グストップを作動(ON)させるとエンジンが始動出来ない可能性があるのでアイドリングストップは行わない。よって、    ECU内部に保存されている値のリセット作業を行い、バッテリー劣化判定を正常に戻す作業を行う。2アイドリングストップの可否を判定する電流センサーが故障のため、アイドリングストップが行われない  ▶電流センサーは、バッテリーのプラス側ターミナル部に取り付いており、バッテリーの充放電電流量を常時検出しエンジン   ECUに信号を送信している。よって、この信号を基に、エンジンECUはバッテリー容量を算出しているが、電流センサー   が故障すると基準値判定が不良のため電流センサーコネクターを取り外し信号線及びアース線等の電圧を測定する必要が   ある。よって、電圧測定不可又は基準値が正常範囲内でない場合は新品に交換する。▪本書について▪アイドリングストップが作動しない原因とは・・・?バッテリー電圧降下時又は電流センサー最低電圧基準値以下時のDTCコード(一例)

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