おもしろコラム 3月号
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書いてある・・・。先生も、「うなぎ丼なんて食べたの?いいなー」などと返事がありました・・・。何だか、うちが、毎夕、そんな豪華な物ばかり食べているような誤解を与えたような・・・(汗)。「お前が食べたのは、親子丼だ!」と・・・(笑)。 島田洋七の「佐賀のがばいばあちゃん」の中で、洋七のばあちゃんが、「別に、値段が高い物が美味いわけではない。品数が少ないから値段が高いだけだ」と言っていたのを聞いて、ある意味、「ほー!」っと思いました。 これって、立派なインフレーションの原理でしょうし、確かに、言われてみれば、その通りなんですが、それを普通に田舎の老婆が理解していた・・・ということに新鮮に驚きましたよ。 よくあるのが、「昨日5万円もするステーキを食ったんだぜ!」などというやつ・・・。5万円と聞いただけで、何だか、もの凄く有り難い気がするのですが、でも、その5万円の中には、場所代も、運送代も入っての5万円なわけなのですから、それが、そのまま、美味さの等価ではないはずなんですよね・・・。(第一、人によっても、美味いまずいは違うわけで・・・。私に言わせれば、あんなに美味い「雑煮」ってやつを嫌いなやつなんて居るはずがない!と思っていたところ・・・、すぐに居ました(笑)。 そう言えば、名古屋人である織田信長の味覚は、かなり、濃い味で、京都の貴族たちが食べる高級な食い物というのは、「どえりゃあ、まずうてかんわ」だったようです(笑)。)ただ、普通、多くの人が美味いと思うから、皆が欲しがる。→皆が欲しがるから、品数が少なくなる。→品数が少なくなるから、値段が高くなる・・・ってことなのでしょうが、でも、皆、その理屈を疑おうともせず、盲信しているキライがありますよね。 しかし、確かに言われてみれば、高い物が必ずしも美味いとは限らないんですよ。以前、テレビで、東京銀座の一流寿司店の特集で、その店の店主は、直接、産地の漁場に買い付けに行ったときの映像がありました。その店主は、市場に行くだけではなく、自ら漁に同行し、船の上で、釣れた魚をその場で捌いて、味見をしていました。 先日、拙宅の夕食のおかずに、鶏肉に卵と野菜を炒めた物が並んでいたところ、少し余ったので、家内がガキどもに、「ご飯にこれを掛けて、親子丼にしてあげようか?」と言っていました。その翌夕、家内がガキが書いた小作文に目を通しながら、子供に、「あんた、いつ、ウナギ丼など食べたとね?」と言っている・・・。「もしかして、親子丼じゃないの?」・・・と。後で、そのプリントを見てみたら、うちのガキは、「昨日は、うなぎどんを食べたよ。せんせいは、なにをたべた?」などと1万円出しても惜しくない握り飯

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